ついに発表!2020年の東京オリンピックのエンブレム!
デザインしたのは佐野研二郎さん。東京都出身のグラフィックデザイナー、アートディレクター、クリエイティブディレクターという事です。まだお若い方のようですが素晴らしいですね。
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催までちょうど5年となった7月24日、今大会の正式なエンブレムが発表された。デザインを手がけたのは、本誌連載「ふうせんいぬ ティニー」も手がけるアートディレクターの佐野研二郎だ。
堂々として潔く、どこか和を感じさせるデザインが、これから東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のシンボルとして世の中に発信されていく。 オリンピックエンブレム(左)はTOKYO、TEAM、TOMORROWの「T」をイメージし、パラリンピックエンブレム(右)は平等を表す「=」をイ メージした。2つのエンブレムは白と黒を反転しただけで、オリンピックとパラリンピックが一体であることを暗示する。この佐野研二郎のデザインは104点 の応募作から選ばれたもの。入選には佐野のほか、原研哉と葛西薫の作品が選ばれている。
このエンブレムがユニークなのは、大胆に黒を使った点。黒はすべての色が集まった色ということで、人々のダイバーシティーを意味している。特にオリンピッ クエンブレムの黒い部分は、オリンピック実現までの道という意味を重ねた。また日の丸のような右上の赤い円はハートの鼓動を、すべてを包む大きな円はイン クルーシブな世界を象徴する。さらに上下の金と銀は、メダルの色であるとともに、黒や赤との組み合わせで日本の工芸品のような美意識を感じさせる。
佐野はこのデザインで、日本の伝統を強く意識するとともに、1964年の東京オリンピックで亀倉雄策が手がけたきわめてシンプルなエンブレムの継承も意図 したという。ただし現在は、当時の亀倉のようなエンブレムはシンプルすぎて商標登録が難しい。その点で佐野によるエンブレムは、シンプルながら新しさを備 えることに成功している。
もうひとつの特徴は、グラフィックとして多様な展開が可能なこと。幾何学的に構成した部分は、よく見ると正方形を9分割している。エンブレムとともに発表 されたムービー(上)では、それらのピースがフレキシブルに動き、大きさを変化させて多様なパターンをつくり出す。こうしたパターンはプロダクトやテキス タイルに応用できるほか、ディスプレイ上での拡張性も高い。デジタル化する時代をふまえたグラフィックということだ。
ゆるキャラ路線のデザインでも知られる佐野だが、親しみやすい表現の核にあるコンセプトの力強さこそ彼の真のオリジナリティー。シンプルでも心に残る、さ まざまにイメージの広がる今回のエンブレムには、彼らしさが結晶している。新スタジアムの騒動が注目を集める東京2020オリンピック・パラリンピック競 技大会だが、大会の実現までに建築以外でも多くの優れたクリエイターの力が発揮されるべき。このエンブレムが、そんな機運の高まりのきっかけになるかもし れない。
Casabrutusより転用 転用元URL
私はもう少しカチッとしたエンブレムになるかと勝手に想像していました…(笑)とても素敵です‼
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